柔道整復師ってどんな仕事?
【目次】
1.柔道整復師とは
柔道整復師は、「骨折・脱臼・捻挫・打撲・挫傷」など、日常生活やスポーツ現場などに多く見られるケガを治す国家資格を持つスペシャリストです。医師の指示がなくても、適応範囲であれば自ら判断して施術を行うことが出来ます。「受領委任制度」により、健康保険を取り扱える接骨院(整骨院)を独立開業できるのが大きなメリットです。
2.さまざまな分野で活躍できる柔道整復師!
■スポーツ
柔道整復師としての技術や知識を持つことで、骨折や脱臼、捻挫などの突発的な外傷に対して施術ができるスポーツトレーナーになれます。また、外傷後からスポーツ活動復帰までのリハビリテーションや再発の予防、怪我をしにくい身体づくりなどのサポートも行います。
■医療
接(整)骨院で柔道整復師として働くことができます。また、病院の整形外科で働く柔道整復師は医師の指示によって骨折・脱臼等の整復やリハビリを行えます。
■独立開業
柔道整復師は、医療系国家資格の中でも数少ない「開業権」がある資格です。自らの判断で施術し、一人ひとりの患者様に対して責任を持ちます。
■介護
柔道整復師の資格があれば「機能訓練指導員」として活躍できます。高齢化が進んでいる今、デイサービス等の介護施設において柔道整復師の免許を持つ人の需要が高まっています。
n.機能訓練指導員とは?
デイサービスに通われている方の中で、運動機能の維持や向上・リハビリを目的とされている方に対し、機能訓練指導を行うお仕事です。
3.柔道整復師になるためには?
柔道整復師になるためには、高校卒業後、柔道整復師の養成を行う専門学校(3年制)や大学(4年制)に進学し、受験資格を得る必要があります。その後、国家試験を受験し、合格することで柔道整復師の資格を取得できます。
4.柔道整復師の国家試験について
試験科目:解剖学、生理学、運動学、柔道整復理論、リハビリテーションなど、柔道整復に関する専門的な知識を問われます。
試験形式:筆記試験で、マークシート方式です。
合格基準:得点が一定の基準を超えれば合格となります.
試験時期:通常は毎年3月頃に実施されます。
<柔道整復師の受験者数と合格者数(率)>
*出典:公益財団法人 柔道整復研修試験財団
5.柔道整復師と鍼灸師のダブルライセンス
二つの資格をとる事によるメリットとして
1. 運動器疾患について
急性外傷の専門家である柔道整復師の知識と運動障害(慢性疾患)に関わる知識を学ぶ鍼灸師。スポーツ界において選手から鍼灸のニーズはありますがスポーツ現場において外傷の判断は必須となります。そのためトレーナーを目指すにあたり柔道整復師と鍼灸師のダブルライセンスを取得することが望ましいといえます。
2. 対象疾患について
柔道整復師は運動器疾患を得意としていて鍼灸は運動器疾患だけでなく内科的疾患や婦人科疾患など対象疾患が幅広いため、患者さんからのニーズを広く受け入れることが可能となります。
3. 東洋医学について
鍼灸師は東洋医学について学ぶことができる数少ない資格になっています。西洋医学では解明できていない不定愁訴にも対応することや経絡経穴(ツボ)を学ぶことにより手技療法をより効果的にする治療家となることができます。
4. 知識の厚み
単純に倍の期間勉強するため知識に厚みが出ます。患者さんからの疑問質問に速やかに回答することができれば患者さんとの信頼関係を得やすくすることができます。
鍼灸師からみた人体と柔道整復師からみた人体、両方の視点から考えることができるため対応範囲が広がります。
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