【コラム】冬至×かぼちゃ×東洋医学
早いもので今年も残り1か月を切りました。
今回は冬至に食べると良いとされる「かぼちゃ」を東洋医学的な視点から考えてみます。
〇冬至とは?
二十四節気の1つで、北半球において太陽の位置が1年で最も低くなり、日照時間が最も短くなる日で、今年は12月22日(金)になります。
冬至は太陽の力が一番弱まった日で、この日を境に再び太陽の力が強くなることから「一陽来復」といわれ、運気が上昇に転じる縁起のよい日だと考えられてきました。
冬至は「陰の気が極まった日」、逆に夏至は「陽の気が極まった日」となり、この様に陰や陽の気が極まった状態を「陰陽転化」といいます。
〇冬至に食べると良いとされるものは?
冬至の七種といわれるものに「饂飩(うんどん)、寒天(かんてん)、金柑(きんかん)、銀杏(ぎんなん)、南瓜(なんきん)、人参(にんじん)、蓮根(れんこん)」があります。
2つ「ん」がつく食べ物は冬至に食べると運がつく、風邪を引かないといわれています。
〇かぼちゃの効果
南瓜は「かぼちゃ」のことで、夏から初秋にかけて収穫され、2~3か月寝かせておくと甘みが増して美味しくなります。長期保存が可能で冬に不足しがちな栄養を補う事ができるため、冬至に食べる様になったといわれています。
かぼちゃは「温性」の体を温める食材で、五臓六腑の「脾と胃」の働きを助け、気を補い消化吸収を促し、冷え性、慢性の疲労感や便秘など改善します。
また、β-カロテン、ビタミンC、ビタミンE、カリウムなどを豊富に含み、風邪や中風(ちゅうふう)の予防に効果的です。
中風とは、手足のしびれ、半身不随、口角がゆがむ、目を開けることができない、言語障害といった症状が現れるもので、西洋医学の「脳卒中・脳血管障害」に相当します。
余談ですが、最近よく「ヒートショック」という言葉を耳にします。
ヒートショックとは「急激な温度差により血圧の大きな変動が起きて体に及ぼす悪影響」のことで、失神・脳出血・脳梗塞・心筋梗塞などを起こす事があり、特に冬場の脱衣所やトイレで発生しやすく、高齢者に多いのが特徴です。
脳出血・脳梗塞がみられることから中風の一種と考えられます。
ヒートショックを防ぐための対策として、暖房設備を入れる、熱いお湯での入浴や長湯を避ける等があります。
寒くなるこの時期に起こりやすいので十分お気を付けください。
冬至にかぼちゃを食べて体調を整え運気アップ!
そして良いお年をお迎えください!